くま

くま
I
くま【奠】
「くましね(奠稲)」に同じ。

「是に, ~奉りて, 楯節儛奏る/日本書紀(持統訓)」

II
くま【熊】
(1)クマ科の哺乳類。 体は大きく, 四肢が太く, 頭胴長2.8メートル, 体重700キログラムを超すものがある。 長い鉤爪(カギヅメ)を有し, 嗅覚がすぐれる。 体色は種類により黒色・褐色・白色などがある。 冬, 穴にこもり, 絶食する種類もある。 雑食性。 ユーラシア・南北アメリカに分布し, 日本には本州以南にツキノワグマが, 北海道にヒグマがすむ。 ﹝季﹞冬。
(2)〔立見席と一般席の間に鉄柵があり, その後ろにいる者が檻(オリ)の中の熊のように見えることから〕
立ち見客の称。
(3)(接頭語的に)動植物名の上に付いて, 「形が大きい」「力が強い」などの意を表す。

「~樫(クマガシ)」「~蜂(クマバチ)」

III
くま【隈・曲・阿】
(1)(川や道などの)折れ曲がって入りくんだ所。

「川の~」「道の~」

(2)奥まったすみの所。 物かげの暗い所。

「停車場(ステエシヨン)前の夜の~に/歌行灯(鏡花)」

(3)濃い色と薄い色, 光と陰などの接する部分。 また, 濃い色や陰の部分。 陰翳(インエイ)。

「徹夜で, 眼の下に~ができた」

(4)心の中の暗い部分。 心中に隠していること。 秘密。

「まして心に~ある事/源氏(薄雲)」

(5)「隈取り{(2)}」に同じ。
(6)「隈取り{(3)}」に同じ。
(7)片田舎。 へんぴな所。

「山里めいたる~などに, おのづから侍るべかめり/源氏(橋姫)」

(8)(打ち消しの語を伴って)欠けているところ。

「思ひ残せる~もなし/平家 10」


Japanese explanatory dictionaries. 2013.

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